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研究グループ
GROUP 1
自然共生型エネルギー変換デバイスの開発
GROUP 2
GROUP 3
GROUP 1
自然共生型エネルギー変換デバイスの開発
TEAM 1
自然共生型エネルギー基盤となる化合物薄膜太陽電池の開発
研究概要
Cu(In,Ga)(S,Se)2太陽電池の界面制御による理論変換効率への挑戦
Cu(In,Ga)(S,Se)2太陽電池は、22%という高効率が実現されており、すでに商業生産が行われている。
今後、本太陽電池が結晶Siと同様に大きく普及するためには、結晶Si並みの変換効率を低コストで実現する必要がある。
低コストという面では、薄膜太陽電池の原料費やモジュール化工程の少なさから有利であるものの、変換効率ではまだ結晶Siにかなわないのが現状である。
本研究では薄膜太陽電池の変換効率を左右する心臓部分であるnp接合部の高品質化に焦点を当て、界面制御によって高効率化を図る。
具体的には、Cu(In,Ga)(S,Se)2光吸収層(p型半導体層)の表面処理によるバッファ層(n型)との親和性向上による界面の高品質化、高電圧化を果たすための新規な透明電極材料の開発などを重点的に行い、最終的に変換効率24%の達成を目指す。
また耐久性の向上の検討を行い、耐用年数25年を実現する構造を検討する。
レアメタルフリー化合物薄膜太陽電池のバルク・界面欠陥低減のブレークスルー
Cu(In,Ga)(S,Se)2に含まれるインジウム(In)はレアメタルであり、テラワットという地球規模でのCu(In,Ga)(S,Se)2太陽電池の普及には資源制約を受ける可能性がある。
そこで、Inを含まないCu2ZnSn(S,Se)4、Cu2SnS3、SnS、ZnSnP2、Cu2Oなどのレアメタルを含まない汎用元素から構成される新規半導体材料が注目を集めている。
しかし、これらの太陽電池の変換効率はCu(In,Ga)(S,Se)2に遠く及ばず、変換効率の比較的高いCu2ZnSn(S,Se)4でも13%弱である。
CuやSn系の化合物は母材中に異相となる化合物が形成されやすく、Cu2ZnSn(S,Se)4は5元化合物であるため、その組成制御は極めて難しい。
本研究では、構成元素が比較的少なく、かつ、これまでに作製経験を有するCu2SnS3、SnS、ZnSnP2などを中心に研究を行う。
本研究では、各材料の単相化と高品質結晶成長技術及び界面制御技術を開発することで本材料の性能向上のブレイクスル―を果たし、最終的に変換効率15%の達成を目指す。
図:化合物薄膜太陽電池の断面写真
TEAM 2
バイオ燃料電池発電力高効率化技術の開発
研究概要
バクテリアの選択的捕捉・単離・融合技術の開発
近年、レーザ光を用いた微小物体の非接触・非破壊的な捕捉・操作法が脚光を浴びており、赤血球、ウイルス、バクテリア、培養細胞、ミトコンドリアなどの光捕捉も報告されており、生物学の分野では細胞やDNA等の非接触・非破壊操作法として注目されている。
これまで我々は光ファイバを用いたレーザトラッピングシステムを提案しており、実験の結果、先端加工した光ファイバにより集光したレーザ光を微小物体に照射することで微小物体の光捕捉が可能であることを実験により既に確認している。
本研究ではバクテリアの選択的捕捉・操作・培養・融合の技術開発を行う。具体的には捕捉対象の選択菌にダメージを与えずバクテリアの光捕捉・操作を実現するためのレーザ波長の検討、バクテリア捕捉用メタルプローブの検討、エバネセント波捕捉法の検討、細胞のレーザダメージ評価法の検討、細胞生死判別手法の検討、高効率細胞融合手法の検討、細胞融合チップの検討等を行い、高効率微生物燃料電池を実現するための発電性微生物種の細胞融合を目指す。
高効率一槽式バイオ燃料電池技術の開発
バイオ燃料電池は微生物が有機物を分解してエネルギーを獲得する際に生じる電子を利用して発電する。本研究では正極が空気と直接接触する一槽型リアクターを検討する。
正極が空気と直接接触する形式のため酸素が電極と直接反応するため、運転時に爆気を行う必要がなく、運転コストの低下に繋がる。
また、内部抵抗が低いことから二槽型リアクターよりも発電性能の向上が期待できる。
具体的には、バイオ燃料電池に使用する菌種の検討、有機物の検討、グラファイト、カーボンナノチューブ、酸化グラフェン、グラフェンなど負極および正極材量の検討、装置形状の改良を行い発電効率と発電力の向上を目指す。
また、ガラス基板上にソフトリソグラフィを用いたマイクロ流体チップを作成し、ラミナーフローを利用することでプロトン交換膜が不要な微小な微生物燃料電池の開発を目指す。
電極上へのバイオフィルムの高効率形成方法についても検討を行い、安定したバイオ燃料発電を目指す。
さらに、光合成細菌を用いたバクテリア燃料電池の開発を目指す。
紅色光合成細菌は海洋や土壌に広く生息しており、培養も容易である。しかし、現状では単位体積あたりの出力が低く(最大電圧30mV程度)実用化には至っていない。
本研究では、バクテリア燃料電池の高効率化を行い、最大電圧500mV達成を目指す。
図:バイオ燃料電池の構造
研究グループメンバー
グループ(チーム)リーダー
峯元 高志(立命館大学理工学部)
チームリーダー
田口 耕造(立命館大学理工学部)
プロジェクトメンバー
Jakapan Chantana(立命館大学総研)
Md. Mijanur Rahman(立命館大学総研)
Dang-Trang Nguyen(R-GIRO/専門研究員)
博士後期課程院生
寺地 誠喜(立命館大学大学院/日東電工)